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【仮想通貨】ステーキングのリスクと注意点|破綻事例から学ぶ安全な運用方法

仮想通貨ステーキングサービスの破綻について解説





【仮想通貨】ステーキングのリスクと注意点|破綻事例から学ぶ安全な運用方法

クリプトウルフ君

みなさん、こんにちは!最近、仮想通貨のステーキングサービスが大きな注目を集めています。「預けるだけで利息が貰える」という魅力的な仕組みですが、その裏にあるリスクについて正しく理解することが重要です。今回は、ステーキングの基本的な仕組みから、過去の破綻事例まで詳しく解説させていただきます。

仮想通貨ステーキングとは?基本の仕組みを解説

1. ステーキングの基本概念

ステーキングとは、保有している仮想通貨を一定期間預け入れることで、その報酬として利息を得られる仕組みです。従来の銀行預金に似ていますが、より高い利回りが特徴です。

2. なぜ高い利回りが得られるのか?

ステーキングサービスを提供する企業は、預かった資産を以下のような方法で運用しています:

主な運用方法:
– レンディング(貸付)
– 流動性提供
– バリデーター運営
– イールドファーミング

これらの運用で得られた収益の一部を、ステーキング利用者に還元する仕組みとなっています。

3. ステーキングの種類

1)プロトコルステーキング
– PoS(Proof of Stake)ブロックチェーンのネットワーク維持に貢献
– ETH2.0やSolanaなどが代表例
比較的安定した利回り(年率4-8%程度)

2)取引所ステーキング
– 取引所が提供する簡易的なステーキングサービス
– 柔軟な預け入れ・引き出しが可能
中程度の利回り(年率5-15%程度)

3)DeFiステーキング
– 分散型金融プロトコルでの流動性提供
– 最も高い利回りが期待できる
変動の大きい利回り(年率10-100%以上)

APYとAPRの違い:利回り計算を理解する

ステーキングサービスでは、APY(Annual Percentage Yield)とAPR(Annual Percentage Rate)という2つの利回り表示方法があります。

1. APRとは(単利)

– 1年間の単純な利率
– 利息の再投資を考慮しない
実際の収益は表示された率より低くなる可能性

2. APYとは(複利)

– 複利効果を含めた実質的な年間利回り
– 利息の再投資による収益を含む
長期保有ほど複利効果が大きくなる

3. APYとAPRの比較シミュレーション

以下のグラフは、10,000USDTを年利10%で10年間運用した場合の資産増加の違いを示しています:

APRとはいわゆる単利で資産増加分を追加投入せず運用しています。

APYとはいわゆる複利で資産増加分もそのまま預けて運用しています。当然APYの方が資産増加スピードは速くなります。

複利運用と単利運用の資産増加の比較画像

過去の破綻事例に学ぶ:有名3大ステーキング破綻

クリプトウルフ君

これから紹介する3つの事例は、仮想通貨業界に大きな影響を与えた破綻事例です。それぞれの事例から、重要な教訓を学ぶことができます。

1. Terra/LUNA(2022年5月)

サービス概要:
– Anchor Protocolを通じたステーキングサービス
約20%の固定APYを提供
– UST(テラUSD)というステーブルコインが中心
– 時価総額最大で約180億ドル

1. Terra/LUNA(2022年5月)の破綻詳細

サービス概要:

Anchor Protocolという預金サービスを提供
UST(テラUSD)という独自の仮想通貨を1ドルに固定
年率20%という高金利で資産を預かるサービス
運用資産は最大で約400億ドル(約6兆円)

破綻までの流れ:
Phase 1: 仕組みの概要

USTという通貨を1ドルに固定するため、以下の仕組みを採用

USTが1ドルを超えたら→LUNAを発行してUSTを買い戻す
USTが1ドルを下回ったら→USTを燃やしてLUNAを発行

この仕組みで1USTを常に1ドルに保つことを目指す

Phase 2: 暴落の引き金(2022年5月7日〜)

大量の資金流出が発生
USTの価格が0.98ドルまで下落
「1USTは必ず1ドル」という信頼が揺らぐ

Phase 3: デススパイラルの発生(5月9日〜)

価格維持の崩壊

USTが0.95ドルを割り込む
投資家がパニックになり、大量の売り注文
「1USTを1ドルで売れる」という保証がなくなる

LUNA価格の暴落

USTを1ドルに戻すため、大量のLUNAが発行される
LUNAの供給量が1日で数十倍に
LUNA価格は119ドルから0.00001ドル以下まで暴落

資産への影響
例)100万円分のUSTを保有していた場合:

5月7日:100万円の価値
5月9日:95万円に減少
5月12日:1万円以下に暴落

その後の影響:

Terraプロジェクトは事実上の破綻
新しいチェーン(Terra 2.0)が作られるも、価値は大きく下落
多くの投資家が資産のほぼ全てを失う

破綻から学ぶべき教訓と具体的なチェックポイント

クリプトウルフ君

Terraの破綻から、ステーキングサービスを選ぶ際の重要なチェックポイントが見えてきます。

1. 利回りの妥当性チェック

銀行金利:0.001%程度
国債利回り:0.5%程度
株式配当:1-3%程度
これらと比較して20%という利回りは明らかに高すぎた

2. 資金の裏付けチェック

高利回りの原資は何か?
持続可能な収益モデルがあるか?
「新規参入者の資金で古参の利払いをしている」可能性を疑う

3. リスクの所在確認

元本保証はあるのか?
緊急時の出金制限はあるのか?
最悪のケースでどの程度の損失が発生するか?

具体的な安全策:

分散投資の徹底

単一のサービスには総資産の20%以下
複数の取引所やサービスの利用
「全て預ける」は絶対に避ける

取引所の信頼性確認

日本の規制対象か?
外部監査を受けているか?
運営企業の実績や規模は?

はい、CelsiusとFTXの事例も同様に詳しく解説していきます。

2. Celsius Network(2022年7月)の破綻詳細

サービス概要:
• 「銀行を使うな、Celsiusを使おう」というスローガン
• 仮想通貨を預けるだけで最大17%の金利
170万人以上が利用する大手サービス
• 運用資産総額:約120億ドル(約1.8兆円)

破綻までの流れ:

Phase 1: ビジネスモデルの概要
• 利用者から預かった資産を以下の方法で運用
– 機関投資家への貸付(レンディング)
– DeFiプロトコルでの流動性提供
– 仮想通貨のマイニング事業
これらの運用益から利用者に高金利を支払う仕組み

Phase 2: 問題の発生(2022年前半)

1. Terra/LUNAへの投資損失
• Terra崩壊で約5億ドルの損失
• 穴埋めのため、より高リスクな投資を開始

2. stETH問題の発生
• イーサリアムをステーキングして得られるstETH(ステークドETH)に大量投資
• stETHの価格がETHから乖離
流動性の確保が困難に

Phase 3: サービス停止と破産(2022年6月13日〜)

1. 急激な展開
• 突然の出金停止を発表
• 全ての取引とサービスを停止
170万人の資産が凍結される

2. 資産への影響
例)100万円分の仮想通貨を預けていた場合:
• 6月12日:100万円として出金可能
• 6月13日:出金停止により資産にアクセス不可
• 現在:破産手続きにより一部返還の可能性あるが、全額回収は困難

その後の調査で判明した事実:
• 顧客資産の流用
• 経営陣への過度な報酬支払い
ポンジスキーム的な運営実態
• 創業者が詐欺の容疑で起訴

破綻から学ぶべき教訓と具体的なチェックポイント

クリプトウルフ君

Celsiusの破綻からは、中央集権型サービスの危険性が浮き彫りになりました。以下のポイントを必ずチェックしましょう。

1. 緊急時の出金ルール確認
• 出金制限の有無
• 出金までの所要時間
緊急時の対応方針

2. 運用内容の透明性チェック
• 資産の運用方法は明確か
• 定期的な報告があるか
外部監査を受けているか

3. 企業の健全性確認
• 過去の事業実績
• 経営陣の経歴
規制当局からのライセンス取得状況

3. FTX(2022年11月)の破綻詳細

サービス概要:
• 世界第2位の仮想通貨取引所
• FTTトークンによるステーキングプログラム
著名投資家も出資する信頼度の高い取引所
• 取引高:1日平均100億ドル以上

はい、FTXの破綻事例の詳細を説明させていただきます。

Phase 1: 破綻前の状況

1. FTXの特徴
• 取引所トークンFTTの保有者に特典を提供
– 取引手数料の割引
– ステーキング報酬(年率14%)
VIP特典やエアドロップ

2. 表面上の成功
• 有名スポーツ選手を起用した巨額CM
• 破綻企業の救済者として活動
創業者SBFはカリスマ経営者として称賛

Phase 2: 問題発覚(2022年11月2日〜8日)

1. CoinDeskの報道
• FTXの関連会社Alameda Researchの財務諸表がリーク
• 資産の大部分がFTTトークン
「架空の価値で経営が成り立っている」疑惑

2. 信頼崩壊の連鎖
例)FTTトークンの価格推移
• 11月2日:25ドル
• 11月8日:4ドル
• 11月9日:2ドル以下に暴落

Phase 3: 急激な破綻(11月8日〜11日)

1. 混乱の4日間
• Day 1:Binanceが救済を検討するも撤回
• Day 2:全ての出金を停止
• Day 3:破産法の適用申請
• Day 4:ハッキングで約4億ドルが流出

2. 利用者への影響
例)100万円を預けていた場合:
• 11月7日:通常通り出金可能
• 11月8日:出金待ち行列に
• 11月9日以降:資産が完全に凍結

破綻後の調査で判明した事実:

1. 顧客資産の不正流用
• 顧客資産を関連会社Alamedaに流用
• 経営陣の豪遊に使用
約80億ドルの顧客資産が消失

2. ずさんな管理体制
• 個人のメッセージアプリで重要な決定
• 適切な会計システムの不在
経営陣による組織的な不正

FTXの破綻から学ぶ具体的な防衛策

クリプトウルフ君

FTXの事例は「大きすぎて潰れない」という思い込みの危険性を教えてくれました。以下の防衛策を必ず実践しましょう。

1. 資産の分散管理
取引所に預けっぱなしにしない
• 複数の取引所を利用
• ハードウェアウォレットの活用

2. 取引所の実態チェック
• 準備金の証明を定期的に確認
• 透明性の高い監査を受けているか
関連会社との取引関係を精査

3. 警戒すべき兆候
• 過度な宣伝・マーケティング
• 不自然に好条件なキャンペーン
独自トークンへの過度な依存

推奨される具体的な対策:

1. 安全な取引所選び
GMOコインなどの認可された国内取引所の利用
• 資産保全の仕組みがある取引所を選択
規制下にある取引所を優先

2. 資産管理の基本ルール
• 取引に必要な額のみを預ける
• 定期的な出金テストを行う
「高利回り」に惑わされない

はい、3つの破綻事例から得られる教訓と安全な運用方法についてまとめていきます。

3大破綻から学ぶ 安全なステーキング運用の鉄則

クリプトウルフ君

Terra、Celsius、FTXの破綻事例から、いくつかの重要な共通点が見えてきました。これらを理解し、実践することで資産を守ることができます。

1. 「高すぎる利回り」は要注意

破綻企業の共通点:
• Terra:年利20%
• Celsius:年利17%
• FTX:年利14%
いずれも市場平均を大きく上回る利回り

安全な目安:
• 通常のステーキング:4-8%
• DeFi利回り:8-12%
これを大きく超える場合は要警戒

2. 具体的な資産防衛策

1)資産の分散保管
• 取引所ごとの保管上限を設定
– 総資産の20%を超えない
– 必要以上に預けない
ハードウェアウォレットの活用

2)取引所の選び方
• 日本の認可取引所を優先
GMOコイン
– その他の金融庁認可取引所
顧客資産の分別管理が必須

3)定期的なチェック項目
• 小額の出金テスト
• 企業の財務状況確認
コミュニティの評判モニタリング

3. 警戒すべき危険信号

1)サービス面での警告サイン
• 出金の遅延や制限
• 急な規約変更
「期間限定」の高金利キャンペーン

2)企業体制での警告サイン
• 過度な宣伝活動
• 経営の不透明性
監査レポートの未公開

3)市場動向での警告サイン
• 独自トークンの急落
• 否定的なニュースの増加
大口投資家の撤退情報

4. 安全なステーキング戦略

クリプトウルフ君

最後に、安全にステーキングを行うための具体的な戦略をご説明します。

1)投資金額の管理
• 総資産の30%以下に抑える
• 1つのサービスに20%以下
「損失可能な金額」のみを投資

2)サービスの選び方
• 運営主体が明確
• 規制対応している
十分な実績がある

3)リスク管理の実践
• 定期的な利益確定
• こまめな出金テスト
ニュースのチェック

まとめ:安全なステーキングのために

クリプトウルフ君

ステーキングは魅力的な投資手法ですが、「うまい話には裏がある」という格言を忘れないようにしましょう。過去の教訓を活かし、慎重な運用を心がけることが大切です。
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